情報提供センターの動き | |
(※略称:情報提供センター) 熊本市東区長嶺南2-3-2 熊本県身体障がい者福祉センター2F |
■4/15(金)
4/14(木)夜の前震では、情報提供センターはほとんど被害を受けなかった。
4/15(金)朝から利用者を中心に安否確認等を開始。
【メールによる情報送受信など】 | 【テレビ電話/電話リレーサービス】 | |||
「ケータイ・インフォメール」というメールによる情報発信サービスを、今回の震災において、安否確認や震災関連の情報発信、利用者からの情報受信等に使用。 →地震発生時の登録者は142名 (聴覚障害者105名、聴者37名) →5/5(木)現在、154名 (聴覚障害者114名、聴者40名) テレビ・ラジオや自治体のHP等で流される情報、各人から寄せられる地域の情報などを登録者全員に一斉に流したり、地域ごとに分けて流したりした。 情報を受け取った人が、さらに知り合いなどに情報を拡散しいただいた(知り合いにメールを流してくれたりやフェイスブックなどのSNSにアップしてくれたり、また同じ避難所にいる聴覚障害に知らせてくれたりなどなど…)。 |
日本財団の「電話リレーサービス」を、今回の震災において、電話リレー以外に、遠隔地通訳、安否確認、聴覚障害者からの相談などに使用。(日本財団も承諾) 登録者しか利用できないサービスであったが、日本財団の特別な許可を得て、震災において一定期間、登録者以外にも利用が認められた。 インフォメール同様、テレビ電話を使って利用者から避難の様子や各地の情報が寄せられた。 例えば、避難所を回ってくれた方からは「○○避難所にろう者のAさんがいたよ」とAさんをテレビ電話に出してくれたり、自分の車中泊の様子を話してくれてたり…などなど。 避難生活が続くと、相談に関する内容が増えた。 ストレスがたまり、とにかく手話で話がしたいという方々が、特に用事がなくても、テレビ電話をかけてきて、長々と手話で話される。 |
■4/16(土)午前1時25分ごろM7.3 、最大震度7の本震が発生
この本震により状況が一変。情報提供センターも被害を受ける。
4/16(土)午前3時30分ごろ 熊本県聴覚障害者情報提供センターの様子(熊本市東区長嶺南) |
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【情報提供センター事務所】 | 【ビデオライブラリー】 |
【行き場のない聴覚障害者がセンターを訪れる】 | |||
本震後の4/16(土)は、頼れる家族もなく、避難所にも行けず、行き場を失った聴覚障害者の方たちがセンターに来られた。お茶を出し、ゆっくり話を伺うと、涙を流し、地震の恐怖体験を話される方もいた。 しかし、その時点で、センターは避難所ではなく、支援物資も、タンクの水も涸れるかもしれないという状態だったので、聴覚障害者が多く避難していると思われる避難所を紹介した。 |
熊本県聴覚障害者情報提供センターにも、いろいろな企業、団体、個人の方々から、水、食料、紙皿・紙コップ、電池など直接届けられた。 本部同様、支援物の情報をインフォメール等で流し、支援物資がもらえず困っていた聴覚障害者に配布。 配布に際しても、センターに来られない聴覚障害者に運んでもらうなど、多くの方々に協力いただいた。 |
■避難所への掲示物(チラシ・ポスター)の作成
※4/16(土)の1回目の対策会議で出された避難所に張り出す掲示物については、
情報提供センターが作成担当。
4/20(水)の2回目の対策会議にチラシ案を提出→修正して4/22(金)に完成
他の障害と違って見た目に障害者だとわからない聴覚障害者。 避難所の担当者やボランティアの方たちは、コミュニケーションがとれず、情報も届かず、孤立し、ストレスを抱えている聴覚障害者に気がつかない。 避難所にいる聴覚障害者の方たちが、孤立しないように、どうしていいかわからないときは、まずは避難所の担当者に相談するよう促すためのチラシ・ポスターを作成。 対策本部をとおして、熊本県と熊本市に働きかけ、各避難所に張り出してもらうよう改めて要望した。 |
■4/21(木)夕方 徳島県から情報提供センターにコミュニケーション支援者が着るビブスが届く 情報提供センターにビブスの一部を残し、全てを対策本部へ持って行った。 |
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福祉避難所にて | 情報提供センターにて | 益城町の避難所にて |
■4/21(木)~4/22(金) 情報提供センターのビデオライブラリー復旧
【ビデオライブラリーの復旧】 | ||
聴覚障害者の方たちが気軽に集まっておしゃべりができるように、4/21(木)~22(金)にかけてビデオライブラリーを急いで片付けた。 4/26(火)現在、貸し出し業務ができるようにDVDの整理が終わった。 4/28(木)から通常どおり、ライブラリー業務を開始。 |
■4/22(金) iPad 5台届く | ||
NICT(国立研究開発法人 情報通信研究所)から総務省→熊本県を通して、iPad5台が届いた。情報提供センターで必要なアプリを追加し、しかるべき人、団体、役所等に渡す。 ・「Face Time(フェイスタイム)」や「Skype(スカイプ)」を使って電話リレーサービスの利用 (電話リレーサービスを遠隔地通訳・相談で使用しても可) ・NICTが開発したコミュニケーション支援アプリ 「こえとら」や「SpeachCanvas(スピートキャンバス)」利用可能 ※iPadの追加を全日本ろうあ連盟に依頼。 ※日本財団からiPad支援をしてもらえるとの連絡あり。 |
■5/12(木) 日本財団から iPad 20台届く
※20台の使い道については対策本部で協議が必要。 5/14(土)聴障センターでの対策本部で話し合う予定。 |
■5/17(木)松山難聴者支援協会から タオル 500枚届く
対策本部や熊本難聴協会などにも届け 使わせていただきます。 |
■ iPad(アイパッド)学習会
情報提供センターでは、今回の震災で情報取得にとても役立ったタブレット端末「iPad」の
使い方について学習会を行います。
タブレットをお持ちでない方も大丈夫です。
日本財団から届けられた「iPad」が20台ありますので、 それをお貸しします
①5月24日(火)13:30~16:00ごろ ②5月29日(日)13:30~16:00ごろ ※①と②は同じ内容です。 どちらかにご参加ください。 会場は情報提供センターふれあいシアター ※対象は聴覚障害者ですが、 手話サークル等の聴者の方も参加OK! |
■ iPad(アイパッド)学習会
5/24(火)13:30~16:00 情報提供センターで開かれました。
参加者は9名(うち避難所の方が3名)。
参加者の皆さんは、日本財団からお借りしている iPad を使い、テレビ電話を体験しました。
使用したテレビ電話アプリは「Face Time」と「Skype」。
また、日本財団からも4名の方が応援に駆けつけてくれました。
※5/29(日)にも、、同じ内容で学習会を開催します。
【電話リレーサービスの体験】 | |
日本財団の電話リレーサービスを体験。きこえる親戚や知り合いに電話をかけてみる。 テレビ電話を使って電話リレーサービスにつなぎ、手話通訳を介して聴者に電話をかけ会話。 |
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【遠隔地手話通訳の体験】 | |
電話リレーサービスを遠隔地通訳として使用。 手話のできない聴者との会話にテレビ電話で手話通訳を呼び出し、会話の通訳をしてもらう。 遠隔地通訳とは、どういうものかを説明。 ①手話通訳を事前に依頼する必要がない。 ②緊急時に手話通訳者を呼び出せる。…などなど 例えば、車を運転中に追突事故を起こしたが、急に手話通訳を呼ぶことができない。 そんなときにテレビ電話を使って遠隔地通訳が利用できると便利。 |
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【きこえない人同士で手話でおしゃべり体験】 | |
テレビ電話を使って、きこえない人同士が手話おしゃべりを楽しんだ。 |
■聴覚障害者のための被災者支援制度説明会
聴覚障害者の方から「り災証明」って何? など、被災者支援制度について よくわからないという相談を受けます。 そこで情報提供センターでは、熊本市の職員をお招きし、説明会を開催します。 (手話通訳・要約筆記あり) 日時:6月5日(日)13:30~15:30 場所:熊本県聴覚障害者情報提供センター ふれあいシアター |
■6/5(日)聴覚障害者のための被災者支援制度説明会
参加者14名:聴覚障害者11名、聴者3名(後ろの席で聴講を認めた)
《講師》
・熊本市 政策局復興部生活再建支援課から1名
・熊本市 政策局復興部住宅再建支援課から1名
被災者支援制度にはどのようなものがあるか、また、その手続きの仕方について、 わかりやすく説明していただいた。 |
■6/6(月)松山難聴者支援協会から 補聴器電池届く
6/8(水)熊本難聴協会が再度益城地域の避難所を回られるので、 補聴器の電池ももっていってもらう予定。 ろう者でも補聴器の電池で困っている方に使わせていただきます。 |
■ iPad(アイパッド)学習会パート2
7/9(土)10:00~12:00 情報提供センターで開かれました。
参加者は13名。(うち、iPadを貸し出している方が5名)
今回のテーマは、Wi-Fiについて。
テレビ電話やメール、ウェブサイトから情報を得るには
iPadがインターネット回線につながっている必要があります。
インターネット回線につなぐには、どういった方法があるかを学習しました。
最後に聴覚障害者に便利な筆談アプリを紹介。
【日本財団の電話リレーサービス】
7/9(月)9:00~募集開始についてお知らせ。
参加者の何名かは申し込みしたいとのこと。→申し込みをサポートする。
■ 情報提供センターの福祉避難所にいた方々を集めて交流会を企画
12/18(日)に実施する予定で、準備を進めている。
■ 福祉避難所 同窓会
12/18(日)、情報提供センターの福祉避難所を利用していた方々を集めて、
交流会を開催。
福祉避難所を出たものの、新しい環境になじめず孤立している聴覚障害者の方や、
熊本では高齢聴覚障害者の集まれる場所がないためにコミュニケーションが乏しく、
さみしい思いをされている方もいたため、交流会を開催した。
可能であれば、今後も続けたい。
朝 9時ごろ~ 送迎
午前 10時30分~ バイタルチェック、おしゃべり交流
お昼 12時ごろ~ 昼食
午後 13時ごろ~ 震災カフェ、催し物
15時30分~ 送迎
朝/送迎 | ||
午前/おしゃべり交流 | 午前/交流の間 1人1人バイタルチェック | |
昼食(お弁当など) | ||
午後/カフェ(難聴協会+全要研熊本支部の皆さん) | 午後/催し物(安来節のパフォーマンス) |
■お借りしていたiPad(アイパッド)20台、日本財団に返却
日本財団からiPad20台を11月までお借りしていました。
聴覚障害者個人に貸し出ししていた分を回収し、12月中旬に返却しました。
ありがとうございました。
また、NICT(国立研究開発法人 情報通信研究所)から総務省を通して熊本県
→さらに情報提供センターでお借りしているiPad5台は、
今年の3月いっぱいまでお借りしています。
■平成28年度(2016年度)地域巡回講座
今年度は「熊本地震を考える」をテーマに県内5箇所を巡回し、講座を開きました。
(※球磨地域とは日程が合わず開催できなかった)
《内容》
①熊本地震を考える
②電話リレーサービスと遠隔通訳のこれから
③字幕・手話つきDVDの貸出
地 域 | 日 時 | 場 所 |
天草 | 平成28年10月2日(日) 13:00~15:30 |
天草聴覚障害者センター |
県南 | 平成28年11月20日(日) 13:00~15:30 |
八代市代陽公民館 |
県中央 | 平成28年12月11日(日) 13:00~15:30 |
城南福祉センター |
菊池・阿蘇 | 平成29年1月22日(日) 13:00~15:30 |
大津町老人福祉センター |
県北 | 平成29年2月26日(日) 13:00~15:30 |
玉名市文化センター |